Shibuya Hack Project

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2017.12.27 Wed

道玄坂花壇HACK中(企て会編)

今年の夏、8月に「渋谷極小特区計画 〜道玄坂花壇HACK編〜」という、ハッカソンを実施。その中から生まれたアイディア「428」「渋谷を自分の庭にする」をコンセプトに、花壇のスケールを42.8センチ各のモジュールに細分化し、個人の庭スペースとして実験的に開放しようという試み、道玄坂花壇HACKが遂に始動した。

今回は、道玄坂花壇HACKの活動の様子を数回に分けてご報告。
まず初めに、11月から12月にかけて行った参加者との企画会議(以下、企て会)とまちへのお披露目の様子をレポートにてご紹介します。(こちらは1月9日公開予定です)

なぜ、109横の花壇をShibuya Hack Projectで運営することになったのかの経緯はコチラの記事をご参照ください!

 

渋谷で花壇、はじめてみない?

そんな声かけで集まったシェフ、アーティスト、学生、渋谷の農家、サックス奏者、渋谷青年会…総勢22人。109横にある花壇を20区画ほどに区切り、『一人一区画の中で植物を育ててみよう!』とまずはちいさなちいさな秘密の企て会を11月中旬に行った。見過ごされていた花壇からまちへの小さなアクションをいよいよ始めていきます。

11月14日に行われた企て会1回目は参加者のみなさんへDOGENZAKA URBAN GARDENのプロジェクト概要を共有。東急電鉄の小幡さん、道玄坂青年会の長谷川さんと大西さんからも花壇の課題を共有してもらった。花壇、と聞くと美しくて癒しになるキレイな世界観を想像しますが、育てる場所や環境づくりは思っていた以上に大変。人の手が上手に介入していかないとキレイなものを作るのは難しいことに加え実践区域は渋谷。飲み屋も多く、酔っぱらいに花壇を踏まれてしまったり、吸い殻やペットボトルを捨てられてしまうことは日常茶飯事だそう…。

道玄坂青年会会長の長谷川さんに渋谷の街、道玄坂について説明をしてもらう。

そして、今回のプロジェクトに必要不可欠なパートナーのお二人をご紹介。
渋谷で農家をされている(!)weekend farmersの小倉さん(詳細はhackのラヂオを聞いてみてください。)、エクスペリメンタル・ソウルバンドWONKのヴォーカル、そしてシェフとしても活躍されているKentoさん。植物を育てるということをシェフの視点、農家の視点からお話してもらいました。

[小倉崇さん]育てて食べる畑の八百屋のウェブマガジンweekendfarmersを主宰 Tsutaya O-eastの屋上で数年間トウモロコシ畑を運営。

[Kento NAGATSUKA] WONKのボーカル。幼い頃から料理をつくることが好きだったという。バンドで海外遠征も多い中で出会った面白いフードの取り組みも交えて食材の素材のよさから追求しているこだわりを話してもらった

 

掛け声はフラワー!

いろいろとインプットし、いよいよアイディア出し…の前に参加者のほとんどは初めまして同士が多かったので似顔絵を描くアイスブレイクを実施。2重の円形に並べた椅子に向かい合う形で座り、目の前に座っている人の似顔絵を書いていきます。

15秒ごとに「フラワー!」の掛け声で絵描き側は隣の席に移り、これが一周し終わると似顔絵が完成するというワーク。一人の似顔絵をみんなで少しずつ描くワークは「似てる!」、「描くの難しい!」なんて声も聞こえながら和気あいあいと行われた。

会場が和んだところで、この道玄坂花壇でそれぞれが何をしていきたいのかをアイディアシートに記入していってもらいました。アイディアの中には「育てたハーブでシーシャ(水タバコ)会をしたい」、「土を各街から採取してきて苔を育ててみたい」、なかには「チューリップの球根を植えてどの球根が先に花を咲かせるのかチューリップレースを行いたい!」など個性的な発想がたくさん。

慶應義塾大学SFC、石川初先生の研究室メンバーも参加。植物を熟知したユニークな視点のアイディアを発表してくれました。

渋谷にあるアーティストのシェアハウス渋ハウスの代表のKENTOさんは渋谷らしくハーブを使ったシーシャをやりたい!とのこと

 

それぞれのアイディアには渋谷の街に介在する誰かを巻き込もうとする力強さのあるものばかり。アイディアの発表時は各々活き活きとしていてそれぞれの世界観に引き込まれていった。

花壇を通した街への小さな小さなアクションかもしれないけれど、いつか大輪の花が咲くようにみんなでHackを楽しみましょう!という声掛けとアイディアの熱が冷めやらぬまま、第一回目の企て会は終了。

 

厳しい寒さが続く渋谷の冬をどう越すのか?

12月1日に行われた第二回目の企て会では渋谷で畑をされている小倉さん、相模原で畑をされている油井さんの力を借りて前回考案した企画のブラッシュアップ。

前回に引き続き、渋谷で畑をされている小倉さん。冬でも育てられそうな植物の紹介をしてもらう

相模原で畑をされている油井さん。次の日も畑仕事で忙しいなかかけつけてくれた。

 

道玄坂花壇メンバーの目下の課題は、「この寒い冬に植物を植えて無事に春を迎えることができるのか!?」ということ。(花壇の実施期間は12月10日〜6月末)この条件の厳しい中、どうにか全滅を防ぎ冬を越せるようにと小倉さんが打開策を考案してくれた。それは、『2段階植え付け』。まず1弾目になんとか冬を越えてくれそうな植物を植えておき、第2弾目として春に109花壇デビューを目指す植物を育てようという作戦。

小倉さんからレクチャーを受けながら植物の選定をしていく。

 

この日はサックス演奏者でもありシェフである(多才!)村上さんに鶏団子としょうがたっぷりスープと焼き芋をふるまってもらいました。みんなでハフハフ言いながらお腹も心もポカポカに。ゆるやかに、けれど「穏やかな革命」は一歩一歩と進んでいきます。

 

手を動かしてアイディアボードをつくる

各々植物の選定をし、企画が固まったところで次は「工作する」を裏テーマにベニヤ板にモールやリボンを使って自分の企画を発表する(宣言する)ボードをコラージュしていった。

モールやリボン、ポスカを使って宣言ボードを制作していく

真剣にもくもくとボードを制作していくSFCメンバー

 

宣言ボード制作後はメンバー内でそれぞれの企てを発表。第一回目と変わらず、アイディアの共有時間は笑顔がたえず和やかな雰囲気で進んでいきます。

実践女子大学からもおりょうちゃんが参加。花言葉にちなんだワークショップを行っていきたいそう

夏のハッカソンから参加しているデザイナーの宮武さんはいけばなをやっているので、いけばなワークショップを行いたいと楽しそうに発表してくれた

 

 

穏やかな革命は、はじまったばかり

この道玄坂花壇プロジェクトはShibuya Hack projectの運営メンバーだけではアイディアで終わってしまい実現にはいたらなかっただろうなとつくづくと思う。小倉さん、油井さんがいなければ植物についても知らないことが多かっただろうし、SFCの石川先生はじめ、研究室のメンバーにも要所で手助けをしてもらった。様々なプロの知恵と参加者みんなの街を楽しもうとする心意気が実現への一歩、また一歩を進めてくれたように思う。
「穏やかな革命」ははじまったばかりだけれど、その足音は確実に小さく小さく鳴りはじめています。